2018年度設計演習Ⅱ「まちを刺激する住まい」課題提案一覧
【設計課題文】
滋賀県彦根市銀座商店街・中央商店街は、かつては彦根城下町の繁華街として栄えた中心的エリアであったが、現在「ショッピングモールによる商店街の衰退」、「高齢化」、「人口縮小」など、日本全国の地方都市が共有する様々な問題を抱えている。
そのような場所に新しく人が住まう場所を計画することによって、この商店街はどのように変化することができるだろうか?
本課題では敷地内に閉ざされるのではなく、まちを刺激するような人々の住まいを計画して欲しい。特にここではまちなかの集合住宅として立体的に計画しながらも、まちと有機的につながる立体住居のありかたを考えてみたい。
また、そのような場所で「集まって住む」ことにどんな可能性があるだろうか?課題では「集まって住む」ことによってできる可能性も探求して欲しい。複数の人が集まることによって、はじめてできることもあるだろう。今日、集合住宅は住戸が単に積層するだけのものではなく、働く場所、学ぶ場所、遊ぶ場所、運動する場所、栽培する場所等なることで、よりまちと密接に結び付く場所になっていく可能性を秘めている。そのような+αの仕掛けを考え、より魅力的な集合住宅をつくるための柔軟な思考を身につけることも本課題の大きなテーマである。
【計画敷地】
所在地:彦根市銀座商店街(別紙参照のこと)
敷地面積:789.6m2(建ぺい率80%、容積率400%)
【設計与件】
1.彦根市銀座商店街を調査し、現状の課題を把握したうえで、その課題に応える「住まい+α」の建築を提案すること。
2.住戸数は15戸とする。住戸専有面積は合計800㎡前後とするが、各自ターゲットとなる居住者を想定し、各住戸面積を設定すること。
3.銀座商店街の課題や問題を意識し、必要な「+α」の機能を考えること。「+α」の機能(アクティビティ)は、住戸内、共有スペース、街に開かれたものがありえる。各自設定した住人の生活をふまえ、社会的、地域的コンテクストを考慮しながら、住む機能以外のアクティビティを計画すること。
4.住戸専有面積と「+α」のアクティビティスペース合わせて、延床面積は約1,600㎡、3~4階建ての計画とすること。
5.建築空間だけでなく、外部空間も利用の仕方をよく考え、提案すること。
6.駐車場は平置き式とし、5台以上確保すること。また駐輪場は敷地の特性、住民構成に合わせて適宜計画すること。
7.構造形式、階数は問わないが、計画に合わせた適切な構造計画を行うこと。
8.自然環境について考え、光、風、水など自然のエネルギーの利用、省エネルギーを考えた建築計画とすること。
9.ハードだけでなく、各スペースの運営方法なども考え提案すること。
担当教員:芦澤竜一、金子尚志、川井操、白井宏昌、村上修一、山崎泰寛、本瀬あゆみ(非常勤)
TA:戸倉一、山原康弘
【合同講評会選出4提案】
↓伊藤健太
↓島崎陽菜
↓中野美香
↓村橋碧空
【設計課題提案一覧】