【COVID19関連】建築を学ぶ君たちへ~学科教員からのメッセージ(その5)
建築のみなさん,元気ですか!
窓の外をのぞいてみよう。
山の木々が賑やかではありませんか。黄緑色はコナラやクヌギなどの落葉樹。濃い緑色はヒノキやスギなどの針葉樹。濃い緑で少し褐色がかっているのはシイ・カシなどの常緑樹です。
家の周りに目を落としてみよう。赤く萌える生垣はベニカナメモチ。赤い新芽が出ているのはナンテンかも。
さらに目を落として,ベランダの溝はどうかな。たまった砂からヒメジョオンが伸びているかも。
そう,いつもと変わらない自然の営みが続いているんです。
2020年4月26日 教授 村上修一
学部新入生・大学院新入生のみなさん、入学おめでとうございます。この大学に入学されることを本当にうれしく思っています。みなさんとお会いするには少し時間がかかりますが、私たちはみなさんとお会いできる日を、心から待ちのぞんでいます。
二回生・三回生のみなさんにとっては、豊穣への時間となります。先の学年で培ったことを礎に、勉学に励んでほしいと思います。そこで励んだことは、次なる跳躍への肥やしとなるはずです。
四回生・修士二回生のみなさん、進路や研究を邁進するにあたり、思いもよらぬ嵐がやってきました。でも、やまない雨はない、明けない夜はない。その向こうには、きらめく陽の光がみなさんを待っています。
今は風雨に耐え、大いなる飛立ちへの地力を蓄えましょう。
2020年4月26日 准教授 轟 慎一
自然のメカニズムは私たちに人間の無力さを教え、予想外に私たちの日常を変えます。 この新しい学年度の初めに、私たち全員(学生と教師)がこの現状に生活スタイルや教育スタイルと人々のコミュニケーションが困難になっています。 皆で協力して色々な変化に対して適応し、この経験を最大限に活かしていきましょう。
Covid-19は生物学的ですが、精神的なウイルスでもあります。それぞれの国が 閉鎖していますが、人類は一つの魂であり、地球は一つの家であると感じさせます。 建築、都市、人間関係のレベルでの新たな課題は、私たちの魂(個人およびグローバル)と私たちの世界の家を準備し、ケアするために必要です。 学ぶべきことはたくさんあり、一緒に学べることをとても嬉しく思います。
The mechanism of nature shows us the fragility of the human being, unexpectedly changing our routine. The new beginning of the school year it is a challenge for all of us (students and teachers) to adapt to new routines and methods of teaching and communication. Let's all prepare to adapt and learn together and to get the best out of this experience.
COVID-19 is a biological, but also a spiritual virus. Although it has closed countries, it makes us feel that all of humanity is one soul and that the earth is a single home. New challenges at the Architectural, Urban, and Human Relations levels will be necessary to prepare and care for our soul (individual and global) and our world home. We all have a lot to learn and I am excited that we can do it together.
2020年4月26日 准教授 ヒメネス・ベルデホ ホアン・ラモン(Juan Ramon JIMENEZ VERDEJO)
学生生活という有限の時間の中で、誰もが予測し得なかった状況下を突然に迎えたことで多くの皆さんが混乱されているかと思います。
ただ、皆さんにはこの時間を前向きに捉える逞しさが今まさに必要とされています。
日々の授業、設計演習、プロジェクトなど。新入生は直ぐに忙しく日々で迎え、2回生以上の皆さんは既にそうした時間に忙殺されていたのかもしれません。
その中で他者と離れてはじめて「孤独」になれる時間を迎えたのかもしれません。日々の時間のリズムを自分自身で組み立て、これまで触れられなかった本を読み、見慣れない異国の映画を鑑賞したりする中で、自分の内面と向き合い、未来を思索する大いなる糧の時間にもなり得ます。
誰しもが決して経験することのできない時を経て、人間としての深みや逞しさを備えた人物に変わることを期待しています。
2020年4月26日 准教授 川井 操